排他的に支配しろ





 ──おせろの盤面は、一面黒。


 驚いて声も出ないわたしに、春日さんが微笑んでいる。

 おかしい。

 始まりは順調だったのだ。白の範囲が広がっていくのが嬉しくて、手加減をされてるかと疑うくらい。

 でもだんだんと置く場所の選択肢が減っていき、最終的に置くことすらできなくなって。


 気付いたら、白い石は一つもなかった。



「ど、どうやったんですか……!?」



 せっかく、角だとたくさん引っくり返せる発見があったのに。実際は置かせてももらえなかったのである。

 完敗とは、まさにこのことだった。



「すごいです……!」



 ここまでくると、悔しさより感心が上回る。

 だから尊敬の眼差しで春日さんを称えれば、



「じゃ、罰ゲーム」



 と言いながら、彼は自分の膝を叩いた。



「……?」

「乗って」

「え……わ、わたしがですか?」



 涼しい顔の頷きが一度。

 今度は、何をされてしまうのだろう……。

 恥を一生懸命抑え、向かいの席に回った。



「違うでしょ」

「あっ!」