春日さんの目を見ながら手を上に被せてぎゅっと握る。
その目は、ゆっくり細められて。
「っ!? かすがさ、」
「しー……」
膝に乗せられた長い指が、つつ……と内ももに寄っていく。
慌てて光峰さんがいた方を確認したら、彼の姿はちょうど廊下の向こうへ消えていくところだった。
バタン。光峰さんが閉めた扉の音。
わたしの格好は依然ローブのまま。着替えがないのだから仕方ない。
目覚めたときに少し乱れていたから、きつめに紐を結んだ、のに。
所詮前開きの服なため、そこを大きく開かれれば肌があらわになってしまう。
「あ、の……くすぐったいです、」
指の腹が布の下を擦る。
同じ場所を何度も行き来され、むず痒さが辛い。
勇気を出して退けようとしても、春日さんの手はびくともしなかった。
触り方は優しいはずなのに……。
「俺は悪いお兄さんだから、イタズラして反応を面白がってんの」
「っ、う……」
「りんが顔赤くしてふにゃふにゃになってんの……気分いいなあ」
食事もままならない。
満足げな春日さんに振り回される日々が、これから始まるのだと悟った。



