顔が熱い。春日さんの腕の中で縮こまる。
光峰さんに見せつけるように行われた一連のやり取り、後で小言を言われないかだけが怖い。
「ね、この通り」
「ええ……随分親密になられたようで」
興味なさげに顔が逸らされる。
光峰さんはそのまま背中を向け、元いた場所に戻った。
「席についてください。食事を運びますよ」
いや。表情が冷淡だっただけで、口調からは苛立ちが感じ取れる。
やっぱり怒ってた……。
「今日は何~?」
「フレンチトーストです」
「いいねえ」
春日さんと隣同士で座る。
ちょうどよく焦げ目の付いた料理が運ばれてきた。光峰さんの料理はいつも美味しそうだ。そして実際に美味しい。
「りん、食べ終わったら俺に付き合ってくれる?」
舌の上で溶ける甘さを満喫している最中、春日さんが私の膝に手を置いた。
「この間勝負つかなかったオセロの続きしよ」
「……! わ、わかりました!」
おせろ……! わたしも勝負がつけられなくて、申し訳なく感じていたのだ。
今度こそははっきり勝敗を決めたい。そして、楽しい勝負にしてみせる。



