「あ~あ、気が変わっちゃったな~」
「ひゃ、っ」
突然、春日さんがわたしの腰を持って体を後ろに倒した。
わたしは思いがけず、彼を押し倒す姿勢になってしまう。
もぞり。用意してもらった着替えに違和感。
格好は、大きなローブを一枚羽織った状態だ。布が隠しているだけの足元から手が侵入すれば、肌に直接触れることになる。
下着は着ていた一枚しかないので、今は何も身に付けていなかった。
「──今から俺と悪いことしようね」
耳元で静かに告げられた一言に、体の芯が熱を持つ。
「目閉じて」
「……え、」
もう?
疑問は浮かんで来るけれど。
「りん」
「……は、い」
彼の言うことに反抗する意思はない。
これは、口寂しさをごまかすためのキス。
そのはず、だった。
「……っ、? っふ、んん……」
いつもと様子が……変だ。
唇同士を合わせればそれはキス。わたしの認識としてはそれ以上でも以下でもない。
ただ、このキスはそれだけじゃなくて……。



