排他的に支配しろ






「春日様から臨さんの話は聞いています」



 目の前に置かれたお皿に乗ったオムレツ。フォークで掬うとプルプル震え、口に含むとしゅわっと溶ける。

 何を食べていない時間が多かったため、一口目の美味しさは相当なもの。

 だからつい感動して、光峰さんの話を聞くより先に手が進んでいく。



「臨さんがこのまま逃げ続けたいというのであれば、まず二つの選択肢が挙げられます」



 真面目な話なのに、食事に気を取られてしまった。

 口いっぱいに頬張ったオムレツを一生懸命細かく噛み砕き、一気に飲み込む。



「南蜘蛛でどこかの組織に入るか、他の街に行くか。の、どちらかです」



 組織……?

 どういうものなのか明かされないまま頷くのは怖い。

 聞いてもいいのか迷った末、恐る恐る問うてみる。



「な、なんですか? 組織っていうのは……」



 ──途端、光峰さんの目の色が変わった。


 ずっと崩れのない柔和な笑みだったからこそ、微妙な変化がゾッと恐怖を走らせる。



「……知りたいですか?」



 後ろから、光峰さんが座っているわたしの体を挟んでトン、とテーブルに手をついた。