排他的に支配しろ



 雷が落ちたときのような衝撃だった。

 なんてことだ、知らなかった。ここまで人間そっくりなロボットが存在したなんて……!



「とても精巧ですね……!」

「クッ……」



 唐突に春日さんが歯を噛み締める。下を向いてプルプル震え始めた。



「?」



 な、なにか見当違いなことを言ってしまっただろうか。

 光峰さんは一切の微笑みを崩さない。言い方を変えれば、無反応。なるほど、プログラムされていないことを言ってしまったみたいだ。



「ククッ……りん、自分の名前も言っときな。すぐに学習して呼んでくれるようになるから」

「あ、はい! わたし、神上 臨です」


「神上さんですね」

「!! り、臨で大丈夫です……!」

「承知しました。臨さんと呼ばせていただきますね」



 なんて円滑な会話。応答に遅延を感じられない。

 どれだけ高性能なのか、一目瞭然である。



「春日様」

「じゃあロボットくん、俺はりんと遊んでくるから頑張ってね」

「……承知しました」



 楽しそうな春日さんに手を引かれ、わたし達は家の奥へ進む。



「今日の夕飯は毒入りスープですね」

「銀食器も用意しといて~」



 すれ違いざまの二人のやり取りは、わたしには難しくてよくわからなかった。