どういうこと?
でもこれは、確実に効いていない。
……あ。一つだけ、可能性があった。
「わたし、キョウダイには使えないんです。だから、もしかしたら春日さんも超能力者なんじゃ……」
「ははは、変なこと言うのやめてよ。俺はなーんにも持ってないよ。残念ながら、全然特別な人間じゃないんだよね~」
「ですが、それしか考えられることは……」
「聞いてる~? もう名前呼んであげるのやめよーか?」
柔らかい口調から、重い一撃が放たれる。
名前を呼んでもらえた、からの、もう名前を呼んでもらえない。
「……あ、…………はい」
ようやく、彼の気分を害していたのだと気付いた。
納得したふりをしてみせるけれど、頭は悲しみで埋め尽くされている。
通常に戻るだけなのに、一瞬でも名前を呼ばれる喜びを知ってしまったのがいけない。
欲深さは、秘めるべきことだったのだ。



