「街から出よう、《支配》」
《心理》の提案に苦い顔を返す。
彼のやってきたことを結論付けると、それが目的だったのかなってなんとなくわかるけれど……。
この街はきっと、入るのは簡単で出るのは難しいんだ。
頷く勇気がまだ足りない。
「無理だって聞いたよ……。外に出ても、結局だめなんだって」
「おれ達には超能力がある」
「……でも、疲れちゃうよ。ずっと気を張ってなきゃいけないんだよ?」
そんなの、自由とも幸せとも言えないよ……。
「……《支配》、もしかして出たくない?」
──ギクリ。
図星を指された。
いくら取り繕ったとしても、態度に滲み出てしまっていたらしい。
もう春日さんは用事を終えて帰ってきているかもしれない。
わたしがいないことに怒っているかも。捜してくれているかも。
そんなことばかり。気が散って仕方ない。
『出たいの?』
『今は……そんなに考えていないです』
前に春日さんとした会話。
あれがわたしの本心。
心はずっと春日さんのところにある。



