排他的に支配しろ



 二人きりになれるとこ、へと案内されていく。

 誰も通らないであろう裏道、にある壁と同化して絶対に見つけられないような隠し扉の中、のそのまた地下へ続く道を進んだところにある空間。

 《心理》が住処として利用しているという。

 簡易的な寝床のみが用意された、独房のような場所だ。

 薄暗く湿った空気が漂う場所ながら、隠れると言う観点では文句のつけようがない。



「どうやって見つけたの、こんな場所……」

「色んな人に尋ねればいいだけ。口にしてもらう必要はないから」



 こんなところで、一人……わたしのためだけに……。

 毎日暖かいベッドで睡眠することがどんなに贅沢なことか、身に染みる。

 恥ずかしい。

 彼は自身の持っているものを駆使して、一人で足掻いていたではないか。

 わたしは何一つ、姉らしくない。



「改めて、《支配》……無事でよかった」



 クールで冷静な雰囲気の、年下と思えない子だけれど。

 優しい笑顔だけは、あどけないなと感じる。


 チクリと胸が痛んだ。

 大事な弟を……悲しませることはしちゃいけない。

 こうしている内にも頭に浮かぶ顔は、どうしたら消えてくれるの。