「だ、だめっ……! わたしを見つけに来てくれたんだよね? 光峰さんは何も関係ないよ、」
全部全部、わたしのせい。
みんなみたいに研究所のことを疑問視しないで、何も考えずに言うことを従ってきたわたしのせい。
わたしがなんとかしなくちゃ。
《心理》の袖を引く。
お願い、頷いてっ……!
パチリ、と彼が瞬きする時間がとてつもなく長く感じた。
「《支配》がそういうなら」
キョウダイに能力が通じないことを、これほど感謝したことはない。
《心理》はあっさりと銃を下ろした。
「じゃあ行こう、《支配》。二人きりになれるとこ、おれ知ってる」
「う……うん……」
光峰さん……。
一体どんな顔をしているのか見るのが怖い。
だから見なかった。
再び柔らかく笑った《心理》とわたしは扉の外へ駆け出す。
家事を手伝う約束が果たせそうになくて……ごめんなさい。



