入浴を終え、ベッドの上で毛布にうずくまる。
どうしていいかわからなかった。
けれど、考えなきゃ無責任に人を頼るだけだ。
キョウダイに会いたい。春日さんを守りた
い。
その両方を満たす方法さえあればいいけれど、ないならどちらかでも……。
毛布を体に巻き付けたまま、床に足を付けた。ゆらゆらおぼつかない足取りで、窓の方へ歩く。
「家族を、追いかけて……か」
カーテンの向こうに広がる街の景色。暗い闇の中、建物に光が灯っている。
もう誰も殺したくない。
「りん」
名前を呼ばれて、振り向く。
開かれた扉の前で春日さんが立っていた。
優しく微笑んでくれている。けれど、どこか疲れが見えるような……。
肩から毛布が滑り落ちるのも気にせず、春日さんへ足を動かし──そっと腕を回した。
離れたくないよ。
でも、この自分勝手な感情にどんな意味がある?
「ん、と……どうした?」
少し困惑した後、抱き返してくれる。
「……春日さんを癒してます」
嘘。
本当は自分の心を癒そうとしている。



