やたら自分の組織で引き取ろうとしていたのは、そういうことだったのか。
あのとき百鬼さんについていっていたら、全ては丸く収まっていたのではないだろうか。
「つーか、オマエはなんのために春日さんといるんだよ」
百鬼さんは腕を組み、鋭い視線でわたしを舐め上げる。
見定められた結果、地面にも届きそうな大きいため息が聞こえた。
「春日さんは忙しいんだよ。なのに優しいから、すぐ自分の時間を犠牲にして人を助けようとする」
「……そう、ですね」
気絶するように倒れた春日さん。
相当な疲れが溜まっていないと、ああはならない。
それに、さっきの嫌な空気も……。
春日さんなら軽くかわして、穏やかに済ませることもできそうだ。
疲れから、余裕が削がれてるのかもしれない。
「オマエが春日さんに頼ってなきゃ、春日さんがオマエのために悩むこともねーんだよ」
指を目前に突き立てられる。
今にでも目玉を奥に押し潰されそうだった。



