排他的に支配しろ






「ワタシ達、あなたみたいに暇じゃないのよ」



 待ち合わせ場所にて、ご立腹のルカさん。

 理由は言わずもがな、わたし達が遅刻したからである。

 春日さんはへらりと笑みを浮かべ、不機嫌なルカさんをものともしない。



「やだなあ。俺だって暇じゃないよ」

「ええ、わかってるわ。お気に入りの女と戯れるのに忙しいのよね」

「ははは、反論できないのが悔しいところ」



 あまりにも悪びれない春日さんに、ルカさんは苦虫を噛み潰したような表情をする。

 その後ろで、ルイくんが苦笑いしていた。わたしと目が合った途端、ぎこちない笑いに変わる。



「リンちゃん……」



 ポツリとこぼしたルイくんの声から滲み出る、反省の色。

 気まずい空気が流れ始めた。それでも、向こうが視線を逸らすことなくわたしを見てくれるため、わたしも逃げずに応える。



「この間は、ごめんなさい……。怖かった、っすよね……」

「えっと……でも、あれは薬で」



 ルイくんも被害者ではあったと思う。

 庇う言葉を口にしようとしたわたしに、彼はしっかりと首を振った。