排他的に支配しろ





 現実味のない時間だった。

 全身はだるいものの、あの苦しいくらいに煮えたぎった熱はすっきりとしている。

 毛布に包まりながら天井を眺めていると、パッと明かりが付く。

 いつしか日が落ち、部屋が暗くなっていたようだ。



「飲み物持ってきたよ」

「ありがとうございます……」



 半裸の春日さんからペットボトルの水を受け取る。真正面からは見られないから、視線を下に落としつつ。

 でも、水を飲むには上を向くしかない。意を決してペットボトルを傾け、喉に流し込む。

 春日さんがベットの縁に腰かけた。


 ……近い。

 というか、近付いてきてる……。


 水を飲むわたしの何がいいのか、屈託なく笑っている。

 笑顔が眩しすぎて、余計に顔が見られない。



「りん」

「ハ……ハイ……?」

「呼んでるだけだよ」

「そ……そうデスカ」



 腰にそっと手を添えられる。

 もう薬の効果はないのに、覚えてしまった条件反射が肌を敏感にさせた。



「あの、今日は……本当にありがとうございました」

「ん……りんが無事でよかった」



 肩に頭を預けてくる。腰に回る腕の力が強くなった。