怒らせてる……。
迷惑をかけて、嫌な気持ちにさせて。自分の役目を全然果たせていない。
わたしだけよくなっても、だめなのに……。
悔しさで涙が溢れる。その間も触れられた箇所は熱くて、抗えない。
快楽に溺れる自分も嫌になる。
どうすれば春日さんが楽しくなれるのか……考えなきゃ。
「わたしだけは、嫌です……」
腕が動かせないから、目で訴えるしかない。
「春日さんも気持ちよくなって……」
お仕置きはいくらされてもいいけれど。
気持ちよくなるのなら、一緒に。
春日さんは動きを止め、数秒間見つめ返してくる。
「はは……どこで覚えてきたの、その誘い方」
力なく笑うと、スーツを脱ぎ出した。
ゆっくりとした所作は色っぽく、息を呑んでしまう。
──そこからの記憶は、未知の領域。
「りんは俺の言う通りにしてればいいよ」
「……はい」
春日さんを満たせればいいなと、温もりに沈んだ。



