揺れる木陰に
静かな光が
音もなく
戯れる

一時の風
舞上がる枯れ葉
あの空へ
還り逝く

誰にも見えない
秘密の場所で
若木に包まれて

木漏れ日に
一人歌うの
風の子守唄
たとえもう声は
届かなくても
心を込めて


花の枕で
あなたが眠りに
戻らない
眠りへと

歌声はもう
かすれているのに
いつまでも
歌いたい

あなたの隣で
囁くために
そっと抱き寄せる

微笑みを
みたいと願う
叶わぬ望みを
捨てきれない事
そっと隠して
見送る歌を

いつかきっと
私も逝くから

今はただ
消え逝く人に
優しく歌うの
風の子守唄
永久の音
生命燃やして