初夏の昼下がり
昔よく遊んだ河原へ
足を向けた

幼稚園の帰りだろうか
小さな男の子と
小さな女の子が
二人仲良く遊んでいる
幼いころの君と私のように
じゃれ合って
転げまわって
楽しかったあの頃
そして
互いを知りつくし
それでも心地良い今

ふと
子供たちは
草を千切り始める
まるでそれが
すばらしい玩具で
あるかのように
無邪気に
あの頃の私たち
そのままに

刹那
風が吹く
風は押さない二人の
千切った草を巻上げ
青々とした草の匂いと共に
降らせる
それは季節外れの
雪のようだった