「あっ、そうそうっ‼︎」



パチンッと手を鳴らしながら思い出したように語り始めるママ。



「響平くんがあとで部屋に来てって言ってたわよ〜」

「えっ、響くんが......?」



〝響くん〟とは、私の1つ上の幼なじみ。



名前は、御堂響平(みどうきょうへい)くん。



響くんに部屋に呼ばれるの.........何年ぶりだろ?



いつもはリビングなのに.....................



なんて疑問を抱いていると。



「あんた達、また喧嘩でもしたの?
早く仲直りしなさいね〜、じゃ行ってきま〜す!」



ママは勝手に、
〝喧嘩〟と決めつけて家を出発した。