網川君の彼女は、お値段の張る“ユーリョーブッケン”。

すぐに笑ってくれてクラスも少し和んだけど、今まで体験したことのない感じ。


窓際とドアの近くだったからよくわからなかったけど、笑顔も少し怖いというか。


・・・いや、遅刻しかけたんだしその点で言えば当然か。


「納得」




思わず口から零れた言葉は、クラスの喧騒に埋もれていった。