網川君の彼女は、お値段の張る“ユーリョーブッケン”。

「は?・・・って、何してるの・・・!?」


ブラウスのボタンに指をかけている春夜。


そういえば今は暖かいから、ブレザー着てないんだった。


いとも簡単に私を押さえこんで、片手で手際よく上からボタンを外していく春夜。


「春夜・・・っ、」


なんとか抵抗しようとしていると、唇を重ねてきた。


「っ、ん・・・や、」



――まただ。


ちょっと痺れて。


でも前よりも・・・なんというか、激しい。


「っふ・・・んっ・・・」


前は少し唇を動かされただけだったけど、今日は性急に、貪るように。


どんどん酸素がなくなっていく気がする。


「っここ、保健室・・・っ」


ほんの少し唇が離れた隙になんとか言う。


私の呼吸はかなり乱れてるのに、春夜は何ともない。


「・・・じゃあ、早くつけないとね」


「、なに、を・・・っ」



そしたら彼は何故か、口角を上げて。


気付けば空気がすっと触れてた胸元に、顔を埋める。




鎖骨の下あたりに、唇が触れて。


「ひゃっ・・・!?」