大変恐縮ではありますが、イケメン執事様と同居させていただいております。

「ふっ……、ふふっ……あはは」

「せ、聖司くん?大丈夫?」


壊れたように笑い出す聖司くんが心配になって、聖司くんの服の裾を引っ張る。


「なんか……力が抜けちゃいました。ははっ」

「……!」


聖司くんがそう言って私に無垢なかわいい笑顔を向けるので、キュンとしてしまう。


「正直、顔見たらもっと汚い感情でいっぱいになるんじゃないかって、怖かったんです。父が憎くなるんじゃないかって。でも、全然なりませんでした。むしろ『へーこんな感じなんだ』くらいの感想で」


聖司くんは自分の服の裾にいた私の手を取って、おもむろにいじり始める。



……お?



「…思えば母も、父のことを悪く言ったことは一度もありませんでした。父を見たら、なんだか納得しました。愛人の子って言うと不幸なイメージですが、そうじゃなかったんだなって。もちろん父が居れば、と思ったことは何度もありましたが……母も俺も、幸せに生きてきましたから。この形が、一番いい形だったんだろうなって今は思えます。それだけで充分です。」


「う、うん…そっか……」


聖司くんはめちゃくちゃ良いことを言っているんだけど、聖司くんがぴょぴょんぴょんを触る時と同じような感じで私の右手を触るので、全然頭に入ってこない。

そろそろ頭からプスプスと煙が上がりそうって思ってると、聖司くんの視線を感じた。