大変恐縮ではありますが、イケメン執事様と同居させていただいております。


「……」

「…………」

「…………どうだった?お父さん」


私は、核心に触れてみる。

聖司くんは視線を上にあげて、夜空を眺めている。


「…………まぁ、なんていうか……クズでしたね」


「……」


……それな。


「お嬢様を始め、女性と名のつくもの全てを口説いてましたね。あそこまでくると圧巻でした」

「……うん」



世間でも有名な女たらし。

それが明塚幸徳。

でもあそこまでとは思わなかった。

聖司くんのお達しの通り、私たちは極力近づかないようにしていたのだけれど。

目につくなりグイグイ近寄ってきて、巧みなトーク力とエスコート術に簡単に絆された私は、聖司くんに引き留められるまで気が付かなかったくらい自然にお持ち帰りされそうになっていた。

聖司くんがたまに見せる女性を翻弄するテクニック、あれはお父さん譲りなんだな、と思う。



「…………ふ」

聖司くんが、笑い出した。