大変恐縮ではありますが、イケメン執事様と同居させていただいております。

「えー、とりあえず先輩に水をぶっかけてそれを拭いてあげるところまでは現実です」

「……全部じゃないですか」


聖司くんは腕を目元に置いて大きくため息をついた。


「……ふふ」

「何笑ってんですかゲスお嬢様」

聖司くんが腕をずらして、横目で私を睨む。

「はは、嬉しくて」

「は?」

「だって聖司くん、わたしの為に怒ってくれたんだよね?」

「……違いますよ。あの人のドレスの汚れが気になっただけです」

「あはは」


素直じゃないなー、うちの執事は。


「ありがとね」

「……」


聖司くんは私の言葉を否定も肯定もせず、弱々しい舌打ちをした。