元姫に溺れるほどの愛を


震える足で立とうとしたらりょーくんが背中を支えてくれたけど首を振って離れる

「今日は…答えれな、い…」

俯きながらそう言うけれど皆は何も言わない

イヤだ…今は…

「帰、るね…」


一人でいたい


みんなの間を通ってこの部屋から出ようと歩き出す

「姉御!せめて送らせて!」

「ごめん、平気だよ」

笑って断ったけれど和くんは悲しげな顔をして一歩近づこうとした

「でも…危ないし…暗くなったきたし!」

「和やめろ」

冬真くんの声が部屋に響く

和くんはなにか言いたげだったがグッと拳を握りしめていた

「…わかった、よ」

和くんは心配そうに私を見ながら見送った

昴くんの家を出てボーッとしながら歩く

あ、よかった。通ったことある道だから一人でも帰れそう…

静かな道をひとりて歩くといろんなことを考えでしまう