元姫に溺れるほどの愛を


「顔、隠していいですよ」

私の震えている手に気が付いたのか、冬真くんが私の顔を覗いて笑う

「てか、見せたくないです」

そんな言葉が少し恥ずかしくて冬真くんの胸に顔を埋めた

ありがとう

感謝の気持ちで彼の顔が見れない

ポロポロと安心したのか、それとも我慢できなくなったのか、涙が止まらなかった

その反面、恋する私は悲しいと嘆いている

なんで…私泣いてるのに

昴はそばにいてくれないの…

もう隣には戻れないの?

そう思うと苦しくて寂しくなる

今、みんながどんな顔をしているのか見れない

睨まれてたらどうしよう、もう仲間じゃないのかな…

冬真くんの首に絡めていた腕を解いて自分の手で顔を覆った

絶対顔くしゃくしゃだ

こんな顔でみんなとお別れなんてイヤだよ

急に言われても…ムリだよ


離れたくないよ昴


初めての彼氏だもん、本気で好きになった人だもん、たくさん愛をくれた人だもん

たくさんの思い出をくれた人だもん、救い出してくれた人だもん、弱い私を受け入れてくれた人だもん


拾ったなら最後まで世話してよ



そう思いながら私の意識は遠ざかった