ひと駅分の彼氏

「はい。ですからひとつはクラスで決めて、もうひとつは先生たちの会議の中で選んでもらうんです」


私は背筋を伸ばして言った。


担任は驚いた様子で目を丸くしている。


「先生も協力してください」


「そうだ、それがいいな!」


「本当だね。先生が強力してくれれば両方ともアルバムに載せることができるんだもんね!」


クラス内から賛成の声が相次ぐ。


それを見た先生は困ったように頭をかいて、それから渋々といった様子で頷いた。


「仕方ない。このままじゃ決まらないんだし、先生も強力することにしよう」


その瞬間、クラス内に大きな拍手が沸き起こったのだった。