ひと駅分の彼氏

内心残念に感じていると、真琴が私の手を握りしめてきた。


「今度はゆっくり電車デートをしようか」


まるで以心伝心のような言葉に胸の奥がトクンッと高鳴った。


体温が少しだけ上昇して、幸せな気分がせり上がってくる。


「うん!」


私は大きく頷いて真琴の手を握り返したのだった。