ひと駅分の彼氏

私はさっき見えたひときわ光っているクリスマスツリーを思い出した。


真琴の家からなら私の家に直接来たほうがずっと近いけれど、たまにはそういう約束もロマンチックでいいかもしれない。


「わかった」


電話を切る時、私の胸はすでに明日のクリスマスに向かっていて、机に戻ってからも笑みが浮かんできたのだった。