砂嵐のいたずら





職場復帰した私は、以前よりも精力的に仕事をこなした。



復帰後は国内外問わず、色々なツアーに添乗したけれど、




ヨーロッパには行けども、ロンドンはおろか、イギリス国内までたどり着くことはできなかった。




ドーバー海峡を渡ればイギリスなのに…という所まで行ったこともあった。



さすがにお客様を置いて行くわけにはいかないので、泣く泣く帰ったけれど…




思い切って上司にイギリスへの添乗希望を訴えても、ツアコンの大半は英語はできるし、



私のようにドイツ語、フランス語、中国語にも明るい人間は、英語圏の国は外され、嫌になるくらいドイツ語圏、フランス語圏、中国語圏の国に行かされた。