なのに私ったら、チャールズにさよならもしないで日本に来てしまった。
きっと、また逃げたと思っているんだろうなぁ…
まだ、人の迷惑も考えないで思い込んだら突っ走ってしまうところは治ってない…
あぁぁぁ!!!
やっちゃった…。
思わず頭に手を当てた。
「確かに彼、カナダまでお詫びに来ました。でも、知りませんでした、私のこと探していたなんて…」
先生はフッと笑うと、
『キミもチャールズも不器用で素直じゃないみたいだからね。
でも、キミの場合、仕事が仕事だからね、ロンドンに行ったら、彼を訪ねたらいいじゃないか?きっと喜ぶはずさ。
いや、チャールズの方で何らかのアクションを起こす方が先かもしれない、だって、彼は…』
そう言いかけて、口をつぐんだ。

