砂嵐のいたずら





『いいことしたな…キミがしたことはあの夫婦にとって、旅のいい思い出になるはずだ。』




チャールズはそう言うと、私の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。




「ちょっとやめてよ!せっかく綺麗にしたのに髪の毛ぐちゃぐちゃになっちゃうじゃない!」



私は必死になって頭をガードした。



チャールズは笑って、



『大人っぽいマナもいいけど、私はさっきのご夫婦に接したような自然体のマナの方が好きだな。』




何故か『好き』という言葉に私の心臓は過剰に反応してしまった。




やっぱり私…




チャールズのことが…




『マナ!』




背後から突然名前を呼ばれ、振り返ると、




「ジェフリー…」