砂嵐のいたずら




いつの間にか、空には月がその姿を見せた。



月の青白い光を見ていて、私は今回の目的を思い出した。



きっと神様が、この砂漠を私の人生の終焉の地に選んでくださったに違いない…と、



私は皆が寝静まるのを待って、立ち上がった。



アナフィラキシー男は別の場所にいるし、音を立てないように、



見つからないように



見つからないように…



ガシッ!



『何処に行くんだ?』



アナフィラキシー男に腕を掴まれた。