砂嵐のいたずら




「はい。カナダの大学病院で、ERの看護師をしていました。

別に看護師が嫌で辞めた訳ではないんですよ。

看護師になって、3年目の夏休みに、もうひとつの祖国、オーストリアに友達と旅行に行った時に、ツアーに参加していた人が病気になってしまって…

添乗員は動揺しているし、こんな時、看護師の資格を持った添乗員がいたら、ツアー客も安心して旅行に参加できるかな?なんて思ったのがきっかけで、この世界に入った次第です。」




堀口先生は、頷きながら、




『確かに旅先で体調崩すと不安になるからな。

キミみたいなツアコンがいてくれたら安心して旅行に参加できる。

でも、こんな優秀な看護師をツアコンにしておくのは非常にもったいない。』