男性は私をじっと見て、



『ツアコンということは英語は話せるね。他に出来る言語はあるの?』



これだけは、自分の生きてきた環境を誇れるところ



「日本語、英語の他に、中国語、ドイツ語、フランス語ができます。」



男性は大きく頷くと、笑顔で私に手を差し出した。



『私は、堀口孝之だ。

是非ともキミにサポートをお願いするよ。』



私も手を差し出し、



「ありがとうございます。
愛(マナ)・ローゼ・シュナイダーです。マナと呼んでください、よろしくお願いします。」



私と堀口先生は握手を交わすと、怪我人のいる所に向かった。



『マナ…』



などと、例のアナフィラキシー男が呟いていたのも知らずに…