やがてタクシーは豪邸が建ち並ぶ、チェルシー地区に入った。




こういうところは、私みたいな庶民には一生縁のないところだな…なんて思っていると、お城のような豪華な建物の前でチャールズはタクシーを止めた。




「ここは…?」




不安げに尋ねると、チャールズは涼しげな顔で、




『俺ん家…』





…てことは、





さっきの鍵は…






ここの鍵…?




えぇぇぇぇ!!!?





どう見たって超がいくつつくのかわからないくらいの高級マンション…




バンクーバーでも一番のホテルに泊まって…しかもスイートルームだったし…



チャールズ…



あなたって、どんだけお金持ちなのよ〜!