【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜

駆けつけた人数は15人以上。執事たちは、ボディガードの役割も担っているため迫力満点。男たちは不利だと分かると、即座に逃げていった。

「茜!」

アルファの仲間が私を囲む。恭一郎さんが浴衣の上に来ていた羽織を脱いで、私にかけてくれた。

「先生は?」

背中越しに隼人の声が聞こえる。

「私は大丈夫よ。深山さん、大丈夫?」

「は、はい。大丈夫です。ありがとうございました」

「かなり汚れてしまったわね」

先生が私の姿を見て言った。警察も駆けつけ、事情聴取を終えた後、私はアルファのみんなに支えられて、この場を後にした。