【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜


「深山茜さん」

「はい」

後ろから声をかけられて振り向くと、見たことのない男たちが3人いた。

「深山さんのお友達が怪我をしたので、一緒に来てもらえませんか。深山さんを呼んでほしいというので探しにきたんです」

「怪我?誰ですか?」

「俺らはその人に呼んできてって言われたので、名前までは…とにかく大変なんで急いで行きましょう」

「わかりました」

男たちの切羽詰まった話しぶりで、私はすっかり信じてしまった。