【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜

そっか。岩崎先生も一緒にいるんだね。人混みが苦手だからお祭りに来ないって言ってたのにね。

「じゃあな、大輝とバカ茜」

隼人は、自分が指差した方へ走って行った。

「あーあ、話していたら終わりの時間になっちゃった。みんなが待ってる。俺らも行こう」

「う、うん」

ということは、返事しなくていいってことよね。隼人がお祭りにいたのはもやっとするけれど、結果的にこうなってよかったかも。
待ち合わせ場所に着くと、もうみんな来ていた。そのまま花火大会の会場に移動して、執事さんたちが場所取りしてくれていた特等席に座った。