【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜

隼人は早く答えろと言ってるみたいに足踏みする。私は、答えの決まらない気持ちを正直に話し始めた。

「悩んだけど、いいよって言う。盗難事件の時に助けてもらったからお礼したいと思ってて、私にできることならなんでもするって言っちゃったし…」

「やめろ」

「えっ?」

隼人が怖い顔して私に言った。

「なんで?」

「いいからやめろ」

「でもそれじゃあ…」

「助けてもらったからって、なんでもするのかよ!」

「そうじゃないけど、軽くなら」

「抱きしめるのに、重いも軽いもないだろ!」

「そんなのやってみなきゃわかんないじゃない!バカ!」

「お前こそバカ!」