【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜

「ちょ、それはずるくない?」

「いや、茜も経験値高いんだろ?」

くそー、まさかの全国大会優勝者だったとは。

「いいわ、絶対負けないから。次は、あのお菓子を狙う!」

パンッ!

よし、当たった。けれど、大輝も的中。勝負は最後の1発になった。

いいか、茜、狙いを定めて、一気に引き金を引くんだ。茜は引き金を引く時ブレる癖があるから、焦らずにゆっくり息を吸って、そうだ、そのまま…私は引き金を引いた。狙ったおもちゃの箱に見事命中。

やったー!と飛び跳ねてハイタッチ。

「茜、俺はこっち」

無意識だった。毎年中学校の校庭で開かれる縁日で、いつも右側にいた隼人にハイタッチしていたから。私の耳に聞こえた声も、射的を教えてもらった時の声だった。