「星三條恭一郎と申します。こっちは黄翅光。その隣は」

「大輝、おれは豹紋大輝。あ、俺ら苗字がめんどくさいから、下の名前で呼んで」

わ、目の前にイケメンが3人も。恭一郎さんは友達2人を連れてきた。イケメンオーラに圧倒された私は、コクコクと頷くことしかできない。

「光、うるさいですよ。茜さんが困ってらっしゃる。とりあえず、勉強しましょう。私は数学、光は理科、大輝は」

「俺は、神代学園のルールとマナーを教えるよ」

「それでは、はじめましょう」

テキパキと指示を出しているのが恭一郎さん。同い年だけど歳上のよう。で、理科は光くん、大輝くんからは学園のルールとマナーを勉強するんだよね。展開が早すぎて追いつけない。

「あ、あの、私…」

「質問は後から。まずは勉強です。詳しいことは、入学してから話しましょう」

自己紹介もままならないまま、彼らと丸一日勉強した。ルカの時にも思ったけど、みんなかっこいいだけでなく、頭もいいし、雑な私と違って仕草も洗練されてる気がする。

「はい、これでおしまいです。では茜さん、入学後にまたお会いしましょう」

「すごいな、茜ちゃん。恭一郎の特訓に諦めないで最後までやり通したね」

「めちゃくちゃ根性あるね!見たことないタイプ。俺、茜に興味湧いた」

普通にしていただけなのに、褒められて嬉しくなった私は、彼らとまた会えるのが楽しみになった。