【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜

「わ…これ、私?」

鏡の中に写る私は、自分でもびっくりするくらいきれいだった。

「おー!さすがルカ、ヘアメイクの腕、上がってるじゃない!」

いつのまにかルカのママも私を見ている。

「うふふ、茜ちゃんはシンデレラね」

「もう、それ、僕が言いたかったのに。ママがいるとせっかくのデートが台無しだよ」

「浴衣の着付けはママに任せなさい」

ルカのママは、私の手を引いて隣の部屋に連れていってくれた。着崩れしないようにしっかり着付けてもらい、帯もおしゃれで可愛らしく結んでくれた。

「はい、出来上がり。お祭り楽しんでね」

ドアの前で待っていたルカは、私を見た瞬間、目を見開いたまま固まっている。