【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜

恭一郎さんは、今までプレゼントをもらうばかりで、誰かのために何かを選ぶという行為に感激していた。自分の周囲には、高級ブランドを喜ぶ女性ばかりだったから、私と一緒に普通のショッピングモールを歩いてお店を巡るのが楽しかったと言い残して、私をルカのフランス料理店の前で下ろした。

「ルカの店で美味しいものを食べて、ゆっくり準備をしてお祭りにきてくださいね」

お店の前で待っていたルカとハイタッチして、恭一郎さんは帰って行った。

「さあ、どうぞ、ゆっくり食べていってね」