背中越しに照れるワードを連発されて、ハードルが上がっていく。浴衣を羽織った私が、恭一郎さんの満足する仕上がりなればいいのだけれど。
「準備はいいですか。せーの」
私が浴衣を羽織って振り向くと、顔を赤くした恭一郎さんと目が合った。恭一郎さんは、右手で顔を覆って言った。
「あまりにも可愛すぎて、非科学的な言葉を使いますが、心臓が口から出そうです」
そんなこと言われたら私まで恥ずかしくなる。
「大丈夫でしょうか」
「大丈夫もなにも…ここが店内でなければ抱きしめてしまいそうです」
恭一郎さんが一歩近づいて、閉じた左手をそっと開いた。
「蝶のかんざし…」
「茜さんにきっと似合うと思って選びました。それをつけてお祭りに来てください」
「準備はいいですか。せーの」
私が浴衣を羽織って振り向くと、顔を赤くした恭一郎さんと目が合った。恭一郎さんは、右手で顔を覆って言った。
「あまりにも可愛すぎて、非科学的な言葉を使いますが、心臓が口から出そうです」
そんなこと言われたら私まで恥ずかしくなる。
「大丈夫でしょうか」
「大丈夫もなにも…ここが店内でなければ抱きしめてしまいそうです」
恭一郎さんが一歩近づいて、閉じた左手をそっと開いた。
「蝶のかんざし…」
「茜さんにきっと似合うと思って選びました。それをつけてお祭りに来てください」



