大輝がニコニコしながら話し始める。

「日曜日のお祭りでデートしよ。それぞれお祭りで茜としたいこと言うからね。ご褒美なんだから、2人でいるときは恋人みたいにさせてね」

「うん、もちろん。私にできることはなんでもするから。みんなのおかげだもん」

「お祭りの日、1、買い物は、恭一郎、2、準備は、ルカ、3、電車は、光、4、縁日は、俺。
最後の花火は、みんなで一緒に見るってことでどう?隼人はどうする?」

「俺は、いい。人が多いの苦手だし、どうせその日は理科の補習あるし」

そういえば、隼人は人混みが苦手だった。理科の補習ってことは、岩崎先生と一緒なのか。私が隼人を見ると、隼人も私を見ていた。

「それに、お前とデートなんて有り得ない」

「私だって隼人とデートなんか…」

言い終わる前に隼人は私に背を向けて、全く興味がないという風に、本を開いて読み始めた。ったく、私だって隼人とデートなんかする気ないし!私は大輝に促されて、彼らの輪の中に入って話し始めた。