【 あ と が き 】


【君が生まれ変わっても】を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この作品は、シチローが初めて手掛けるファンタジージャンルの作品でして、しかもコメディを封印するという暴挙に出ました。今回の書き方は、途中まで書いてボツにならない様に(これまでにも何回かありました。その時、更新を追いかけて下さった読者様には大変ご迷惑だった事と思います)先に最後まで書き上げてから、ベリカのページに写し直すというやり方を試してみました。

実はこの作品、ある映画をモチーフに書き上げた作品なんですが、それはいったい何の映画か分かりますか?

ずいぶん昔に、洋画で【ゴースト〜ニユーヨークの幻〜】という映画が公開されていたのをご存知ですか?日本でもわりとヒットし、話題にもなってリメイク作品も撮られたのでしっている方も多いんじゃないかと思います。

この映画は、暴漢に襲われ亡くなってしまった彼が幽霊になってヒロインを見守っていく………というあらすじなんですが、恋愛要素もあるファンタジーという事でこの作品とも合い通じる所があると思いました。

映画では亡くなるのは彼氏の方ですが、こっちはヒロイン………と、その位は問題無いのですが、ひとつ大きな問題がありました。幽霊と違って異世界転生した場合、現世とは人物が変わってしまうし、現世の記憶も引き継がない………これでは恋愛にならないんじゃないのか?

そんな設定にずいぶん頭を悩ませましたが、そこで改めて考えたんです。
では、詩織に先立たれた遥人の気持ちはどうだろう?遥人は1/12というかなり厳しい異世界転生の条件で、果たして詩織は無事に異世界転生出来るのだろうか?という不安に苛まれます。

そこで自分が水彩画を教え、不登校からも立ち直らせた美咲が、実は詩織の転生した姿だと知った時…………遥人はそれを心の底から喜びます。このストーリーを思い付いた時、僕はこの作品が十分小説として成り立つだろうと思いました。
普段コメディばかり書いていますが、たまにはこういう作品もいいですね。