同じクラスの子だけじゃなく、見慣れない他のクラスの子までいる。
予想はしてても、たくさんの女の子に囲まれてるところを見ると胸がズキズキするな……。
……だけど、それで折れてたら良くない。
ちゃんと悠真くんと約束したんだ。
勇気を出して渡して、告白しよう……!
「ねぇ、妃野さん」
気持ちを切り替えたところで、誰かがわたしを呼んだ。
振り返ると、クラスの男の子と目が合う。
「うん……?」
「……俺の気持ち、受け取ってくれない?」
そう言って差し出されたのは〝chocolate〟と書かれた小さな箱。
えっ……!
わたしに……?
「妃野さんのこと好きなんだ。俺と付き合ってほしい……!」



