ドキドキした……。


玄関の壁に寄りかかって胸をおさえた。


悠真くん、真剣にわたしの目を見て名前を呼ぶから、なにか大事なことを言ってくれようとしてた気がする。


チョコのことかな?

それとももっと別のこと?


なににしても、ふたりきりじゃないとダメなやつ……だよね。


大河の出かけるタイミングと重なって、平常心で続きを聞くのはできなかった。


ごめんね、悠真くん。

明日謝って……って。


明日はもうバレンタインだ。


連絡先も交換してないし、次に話すのは明日になっちゃう。


……もしかして、聞きたいことって連絡先だったかな。

そう思うと話したくなっちゃう。