生と死と恋の間で~死神?!に恋した陰キャJKの1週間~

1日目(水)

病室

「ピッピッピッピッ」

規則正しい電子音が聞こえ、さくらが、ゆっくりと目を開くと、簡素な白い天井が見えた。
そのまま目をきょろきょろと動かすと、すぐに病室だと分かった。
左腕には点滴の管が繋がれ、体全体に包帯も巻かれていた。
右側を見ると、ベッドの傍らには母がうなだれるように座っていた。
ぐっすりと眠っている。相当疲れていることがさくらにもすぐに分かった。

さくらは右手を動かし、母の手にそっと触れた。

母はビクッと反応すると、すぐさま立ち上がり、
ナースコールを押した。

すぐにスピーカーから看護師の声がした。

「どうされましたか?」

「手が…娘の手が動いたんです!」

と母が大きな声で早口で言う。

「すぐに行きます!」

と、看護師は答えた。

「さくら…良かった。」

母は涙ぐんでおり、私の手を握ったまま涙声で言った。

それから、すぐにバタバタと走ってくる足音がしたかと思うと、医師と看護師が病室に入ってきた。

医師が、さくらに向かって、

「分かりますか?」

と、聞いてきたので、さくらは、

「…はい。」

と答えた。

医師が続けて、

「名前と年齢、言えますか?」

と聞いて来たので、さくらは、

「香山さくら17歳です。」

と、答えた。

医師は、大きく頷くと、

「手動かせるかな?」

と聞いて来た。

「はい。」

と言って、私は腕ごとぶんと上に振り上げた。

医師は、

「え?」

と言葉が漏れ、看護師も、

「うわっ!」

と、思わず予想外の声が出た。

医師と看護師は呆気に取られた。

医師は明らかに焦る気持ちを押さえながら、

「あの、奇跡としか…とりあえず検査させてください。」

と、さくらとさくらの母に言った。

「え、あ、はい。よろしくお願いします。」

「お願い致します!」

と、さくらと母が言うと、医師は、

「すぐ、脳波とMRIの準備を。」

と、言い、

看護師も

「はい!」

と、言って、二人は、バタバタと病室を後にした。