生と死と恋の間で~死神?!に恋した陰キャJKの1週間~

4日目(土)の朝


さくらは目が覚めるとすぐ、ベッドから起き上がると同時に部屋をキョロキョロと見渡した。
先日の朝以降、真一の姿を見なくなったからだ。
さくらは、

『ちょっと言い過ぎたかな・・・。』

と思ったが、

「まあ、いっか。」

と言うと、いつものように洗面所に向かった。

さくらは、洗面所の鏡に映った自分の姿を見ると、またパジャマの一番上のボタンを外し、

くいっと襟元を下に引き下げ、キスマークを確認した。

キスマークはほとんど消えており、言われないと分からないほど薄くなっていた。

たった二日でこんなになるんだ・・・。虫刺されの薬が効いたのかな・・・。

さくらはホッとしたような残念なような、自分でもよく分からなくなっていた。

再びパジャマのボタンを閉めると、鏡に映った自分の姿を見てぎょっとした。

年季の入ったパジャマにぼさぼさの髪・・・。

お気に入りのパジャマだったが、中学1年の時に買ってもらってから、かれこれ4年以上になる。
そもそもパジャマなんて家族しか見ないものだし、さくらにとってパジャマを気に掛けるという考えがそもそもなかった。
とりあえず着れたらいいと思っていたが、ふと真一の顔が頭をよぎった。

「さすがにやばいかも・・・。」

さくらは、鏡に自分の姿を映さないよう、急いで顔を洗った。

リビングに行くと、母が、

「おはよう。早いわね。」

と、驚いた様子で言った。

今までの私は、休みの日の前日は夜遅くまでゲームをしたり、アニメや漫画を一気見したりしていたので、

休みの日の午前中に起きてくるなんてことはほとんどなかったからだ。

「今日、ちょっと買い物に行ってくる。」

さくらは、テーブルの上のゆで卵をつまみながら言った。

「じゃあ、車出そうか?」

と、母が、退院したての私を気遣って言った。

「いい。大丈夫。ありがとう。」

「そう。何買いに行くの?」

「パジャマ買いたいなと思って。」

「たしかに。ずっと同じの着てるものね。気を付けてね。」

と言いながら、母は財布から、1枚お札を取り出すと、さくらに手渡した。

「お釣りは返してね。」

「うん。分かった。」